筑波山近郊の峠巡りも、そろそろネタ切れかな〜?な〜んて思う今日この頃。風返し峠の北側にもいろいろ峠があるんですが、つくばから遠ざかる方向なので、もうちょっと陽が長くなってからの方がいいし。
そんなこんなで地図を眺めていたら、近場になにやら登りやすそうな道を発見。その名は朝日峠。厳密に言えば地図にあったのは「朝日峠展望公園」。どの辺に峠本体があるのかはわかりませんが、そこに至るまでの道は稜線に沿う様に作られていて、あまり体力を使わずに登れそう。表筑波スカイライン上にあり、そのまま北上すれば不動峠へも行ける。
2009年3月15日。まだまだ冬型の気圧配置ながら、快晴の天気。予想最高気温も12℃と、絶好のポタリング日和。よし、出かけよう。
さてさて、この時季の大敵は花粉。マスクを装着したいところですが、それではメガネが曇ってしまう。と、悩んでいたところ、大三 快適ガードプロ という優れものを発見。鼻のところにスポンジがついており、空気穴もあって、なんとメガネの曇りの99%をカットするとか。
その他、目のかゆみ防止の目薬、花粉の進入を防ぐ鼻の塗り薬、鼻の洗浄液を携行して、一年で一番辛い時季にヒルクライムに挑戦です。
走ってみるとその効果は抜群。確かにメガネが曇りません。やった〜、これで花粉をあまり気にせずに走れる。更に目のガードとなるゴーグルを装着できれば完璧なんだけど。やっぱりメガネが邪魔をしてそれは叶わず。嬉しさも中くらいかな?でも、鼻と喉をガードできるだけでも御の字です。
朝日峠はつくば市のお隣、土浦市にあります。りんりんロードの藤沢休憩所はその通り道。自宅からは比較的近く、休憩するほど走ってはいませんが、久しぶりなのでちょっと寄ってみます。思えば最後にここに立ち寄ったのは、11月初頭に銚子からの帰り道以来。およそ4か月ぶりです。
藤沢休憩所
気がつけば自分を含めて7人がこの休憩所に。休まずに通り過ぎていった人が1人。これだけの密度で自転車乗りが集まっているのは久しぶりです。そう言えば、昨年の10月頃にも急にライダーが増えて驚いた覚えが。
皆さん、真夏の暑い時季と真冬の寒い時季は、自転車に乗るのを避けているようですね。そんな自転車には不向きな時季でも構わず乗り続けているのは、よほどの自転車バカくらいしかいないようで。
・・・・ハイ、そのバカの一人です。(^_^;
今日は快晴。そして、筑波山が微妙に霞んで見えました。今日は春の陽気みたいです。筑波山が霞むという事は、富士山の姿を拝むのは無理だろうなぁ〜。
向かい風は結構強いが、でも、暖かくて気持ちいい〜。やっぱり春だぁ〜。何て事を考えていて、ハタと気づいた。「なんでこんなにムキになってペダルを漕いでるの?」
冬は強い北風や西風に負けないように&体温を下げないように&日の入りの時刻が早いので、結構頑張ってペダルを漕いでました。
でも、今は3月。風は体が持っていかれる程の強さじゃないし、真冬とは違って暖かいし、日の入り時刻は9月下旬並みになっています。あせる必要なんてないじゃないか。
よし、今日はできるだけのんびり走るぞ〜。春を堪能するぞ〜。と思い直してゆっくりと走ります。道の途中にあるコンビニ「coco」で水分と食料補給。ここから先、暫くは食料も水分の補給できそうなポイントがありませんからね。
すると朝日峠を下ってきたらしい自転車乗りが通り過ぎて行きました。やっぱり冬眠していた自転車乗りも、そろそろ起き出したらしい。
一般道をひた走る事しばし。やがて平坦な道は終わりを告げ、坂道が始まりました。途端に「終日 二輪通行止」の看板。それに続いて「段差注意」の案内板。
段差の案内板
ここってもしかして、車やバイクが攻めるような道なの?(かなり不安・・)
峠を攻める自動二輪車の事故が相次いだのでしょうかね?それと、二輪ってまさか自転車の事じゃないよな?自動二輪車の事だよな?
なんて事を考えてると、自動二輪車が平然と峠道を登っていきました。(^_^; あの看板って有名無実? まぁ、常識的に考えて自走二輪車(自転車)通行禁止なんて事はないと思ったので、構わず登り始めます。と、下っていく自動二輪車が2台。あの「通行止」の看板、いつの時代のものだ?そもそも、オートバイが危険運転をしがちって、かな〜り時代錯誤のような・・・
なんて疑問を抱えながらも、登り始めます。
登ってすぐに気づいた事。この道って徹底的に暴走ができにくく作ってますね。まずはセンターラインに障害物があり(名称がわからないのですが、黄色の反射板がついているアレです)、また、所々で予告の通り段差があります。
段差
へろへろと登る私には影響ありませんが、ダウンヒルを楽しむというのは無理ですね。
ただ、センターラインに障害物のない区間・段差のない所では、いかにも走り屋と言った四輪車はとんでもないスピードを出しています。制限速度時速30キロなのに、時速100キロ近く出していたりとかね。
ここでスピード違反の取り締まりを行えば、たくさん捕まえられるし、市民の安全確保という意味ではうってつけの場所だと思うんですけどね〜。な〜んでやらないんだろ?
この道はゆるいダラダラ坂が続きます。マスクして呼吸が苦しいのと、体温を上げて万一メガネが曇ってしまっては困るので、あえてフロントインナーでゆっくりのんびり登りましたが。でも、そうでなければフロントセンターくらいがちょうどよい坂が多かったです。そういう点だけ考えれば初心者向きなのですが。
でも、それは車がゆっくりと走っているという前提の元。暴走する車と一緒に走るのは、初心者にとっては危険すぎると思いました。私は車乗りの観点から、どうすれば車に自己の存在をアピールできるか?を考えながら、速度調節して登っていますが、それがわからない人にとってはかなり危険だと思います。
鼻かみ休憩とチェーンが外れた対処を行いつつ登る事しばし。やがて坂はだんだんと平坦に変わります。と、駐車場に不思議な建造物を発見。
不思議な建造物。遠くには霞ヶ浦
なんだろうこれは?と、思う前に。広がる関東平野の景色に見入ってしまいました。写真ではわかりにくいですが、中央付近霞ヶ浦がはっきりと見えます。
それにしてもこれは何なんだ?と思っていたら、駐車場に一台の車が停車。中から同年代のカップルが降りてきて、こちらに寄ってきます。挨拶すると、自転車でここまで登ってきた私に興味を抱いたようで。
聞けば地元に住んでいて、ここには何度も訪れているそう。で、教えて貰ったのですが、この不思議な建造物は、ハンググライダーの発射場なのだとか。どうやって、発射するのかはわかりませんが。
その他にも、都心の高層ビル街、幕張の高層ビル街とその先は東京湾だよとか、埼玉(大宮)の高層ビル街等々、いろいろと解説してもらいました。
望遠鏡で夕暮れ時の都心のビル街を眺めると、六本木ヒルズだけは形が円柱なので、光の反射の様子が違うそうです。そのため、ヒルズだけははっきりと分かるのだとか。
また、スカイラインの途中で東京方面とは反対側の水戸市の様子も見えるよと教えて貰いました。
お礼を言って別れ、走ることしばし。やがて表筑波スカイラインの入り口が見えてきました。
表筑波スカイライン入り口
以前は有料道路でしたが、今は無料になっています。料金所も何もなく、車種による通行規制もなくなっています。
表筑波スカイラインに登ってからは、急な坂道はなく。程良いアップダウンの繰り返しになります。また、心配していた自動四輪車や自動二輪車の暴走行為ですが、自転車をみかけると皆さん最新の注意を払いつつ減速してくれます。こちらの車への気づかいも相まって、どうにか恐い思いをせずに走る事ができました。
さてさて、そんなこんなで登りは勿論、下りも恐いのでへろへろと進んでいますと、大きな駐車場を発見。入り口には、朝日峠展望公園駐車場と書いてありました。ようやく今日の目的地に到着です。
朝日峠展望公園駐車場
辺りを見渡すと、ボンネットを開けた車が2台仲良く並んでたり。まさかオーバーヒート(って、今時の人には通じないか。わはは)じゃないよなぁ、多分、チューニング談義するんだよなぁ。唯一駐車場に停めていたオートバイの近くで話し込んでいた同年代の壮年組み4人が、「最近の若い者はバイクに乗らないよなぁ。」なんて愚痴とか。別の場所では「ジャッキアダプターが云々」とか、私には理解不能の車乗りの専門用語が飛び交っていて、いろんな意味で楽しかったです♪
で、トイレを探すべく走ると、ありました。よかった〜。そして展望台の案内板を発見。数段の階段の先はだらだら坂。自転車を担いで階段を登り、坂道は自転車を押して登ったのですが、これが結構辛かった。
そういえば最近は自転車を押して登るなんて事はやっておらず。これはいかん。庶民チャリダーの最大の武器は、疲れたら休む、そして急坂では自転車を押すという事だと思っているんですが。そういう筋肉がいつの間にか落ちてしまったようです。
いかん、これではいかん、とは思いつつも、辛いので結局階段の部分以外は自転車を漕いで登りました。ああ〜、情けない・・・
で、どうにかこうにか展望台に到着。
展望台
眺めは最高。霞ヶ浦、日光連山、都心や幕張や大宮の高層ビル群、丹沢の山地。関東平野を一望する事ができます。また、予想通り富士山の姿は拝めませんでした。(最近は空気の霞具合で、富士山が見える/見えないがわかるようになってしまった。)
これまでは関東平野の景色を堪能するために、もっぱら“つくしこ”〜筑波山梅林のコースを走っていましたが。でも、景色目的だったら断然朝日峠の方がいいです。
朝日峠からの眺め
展望公園というだけあって、展望台の辺り一面が公園になっています。松、梅、桜等、季節ごとに楽しめそうですね。
梅
様々な樹がある
不動峠へ向けて表筑波スカイラインをひた走ります。時折タイヤから悲鳴を鳴らしながら暴走する自動四輪車に最新の注意を払いながら、適度なアップダウンを楽しみます。二輪通行止なんて看板を立てるよりも、こういった四輪車を取り締まった方がよっぽど世の中の為になると思うんだけどなぁ。
さてさて、見通しのよさそうな所で注意を払いながら進みますと、駐輪場で教えてもらった水戸方面が見渡せるポイントを発見。
石岡・水戸方面
写真ではわかりにくですが。霞ヶ浦とは反対の、スカイラインから見て北東方向に広がる風景です。
そうこうしているうちに、不動橋を発見。この方向(朝日峠から不動峠方面)で進んでいる場合には注意が必要です。不動峠へと下る道案内がありません(反対方向にはあります)。不動橋を渡ったら、右手に測道がありますので、そちらへ進んでください。
かく言う私も実は、最初は「あれ?」と思いつつも、そのまま風返し峠方面へ暫く進んでしまいました。
前回は時間の制約があったため単に下ってしまいましたが、今日はゆっくりと見学です。
まずは、不動峠近辺の写真から。高い場所にある道路が表筑波スカイラインです。
不動峠
写真をとりつつ、鼻かみ休憩していると、ライダーが一人、また一人と、短時間に4人も登ってきました。こちらでも冬眠していたライダー達が目を覚ましたようで。
因みに峠からの眺めがこちら。う〜ん、もっと景色を堪能できればまた登ってこようとは思うのですが・・・
不動峠からの関東平野の眺め
朝日峠や梅林に比べるとイマイチですね〜。
下り初めてすぐに、見事な杉林を発見。
杉林
これまでだったら目をつぶって、じゃなくって、鼻を押さえて呼吸を止めながら通りすぎそうな天敵杉林ですが。今日はマスクで対策もバッチリ。ゆっくりと見学します。
更に下る事しばし。滝を発見しました。
滝
不動峠への道には、こんな小さな沢がいくつかあります。夏の暑い時季には、タオルを沢の水に浸けて、体を冷やすのもよさそうです。
そういえば、ここは木陰が多いせいか春の陽気の割りにはひんやりとしています。驚くような急坂もないし、筑波山系への登りとしてはうってつけかも?ただ、路面状態はあまりよくないけどね〜。ところどころで、ガタガタ。
そんな事を考えながらゆっくりのんびりと下っていると、何人かのロード乗りとすれ違いました。やっぱり冬眠から覚めたみたい。
さてさて、のんびりゆっくりと下ることしばし。やがて道は平地へと変わります。ここでも左右をきょろきょろしながら進んでいると、とても広い場所を発見。寄ってみると、「平沢官衙遺跡」との事。ひらさわかんえい?
自転車を止めて遺跡の近くへ行ってみます。
平沢官衙遺跡
高床式の家がありますが、特に説明はなし。なんだろな?これ。と思いつつ、見学。でも詳細は分からず。自転車を停めた場所に戻ると、大勢のロード車と一台のフォールディングバイク(折り畳み自転車)が地面にごろっと転がっていました(スタンドがないので)。
ふと見ると駐車場には大勢の車が止まっています。おそらくここをデポ地にして、自転車走行しているのでしょうね。
それにしても平沢官衙。誰?そういえばこの地区は平沢という場所だったなぁ。古代における地元の名士なのか?
ネットで調べたら、「ひらさわかんが」と読むらしい。
まぁ、車で移動する自転車乗りにとっては、不動峠の麓&車を無料で駐車できる&トイレもあるって事なのかもしれません。
それにしても今日は久しぶりに大勢の自転車乗りさんをみました。いよいよ春かなぁ?