勝手に涸沼自転車道

(一般県道涸沼大洗自転車道線)

はじめに

国土交通省の大規模自転車道のサイトを眺めていると、一般県道涸沼大洗自転車道(涸沼自転車道)というものが紹介されていました。

水戸にほど近い事と、なにしろ大規模自転車道という事もありますので興味津々です。しかし、ネットで検索してみてもこれと言って具体的な情報が集まりません。また、上記サイトを見ても起点と終点以外は全く不明です。加えて、涸沼周辺や大洗は何度も走っていますがサイクリングロードらしきものを見た記憶がありません。茨城県道500号線という事だけは分かりましたが。

では、行ってみよう。そして後述しますがやはり正確なルートが全く分かりませんでした。というわけで「勝手に涸沼自転車道」というタイトルとあいなりました。

データシート

自転車の種類その1(起点から終点まで)
ロードのようなデリケートな自転車以外のスポーツサイクル(自分でパンク修理できるのならばシティサイクルも可)
自転車の種類その2(起点側の途中から終点まで)
ロードも含めたスポーツ系サイクル(自分でパンク修理できるのならばシティサイクルも可)
走行距離
およそ25Km
アクセス方法
各自判断ください
走行日時
2014年5月18日(日)

起点(その1)

前述のサイトによりますと、「茨城県長岡」という、なんとも大雑把な住所表記です。

起点と思われる場所

どうやら起点は涸沼川の支流のようですね。

さて、早速その場所に行ってみますと、「サイクリングロード」の案内板がありました。

サイクリングロードの案内板

すぐ近くには、「県道500号線」の標識がありました。

茨城県道500号線

おお、間違いなく「涸沼自転車道」ですね。

目が点。ここって本当に「大規模自転車道」なの?

早速走りだそうと思ったらその路面状態を見て「目が点」になりました。

荒れ果てた舗装(?)路

舗装が剥げていて「小砂利が敷き詰められたダート」です。こりゃぁいくらなんでもロードが走るのは困難では?

ちょっと驚きつつも、しかしながら私が乗っているのはフレームがやや頑丈なクロスバイクだし、まず滅多にパンクしないタイヤを装着しているの事もあって委細構わず走り出します。

暫く走り出しますと、路が分岐していました。

サイクリングロードの分岐

そのまま左(田んぼの方へ降りていく)道は一応舗装路。右の堤防沿いの道は砂利まじりのダート。ここで究極の選択です。

というわけで迷う事なく堤防上の道へ。

やがて堤防沿いのダートは路面が荒れ果てているとは言えども、「一応舗装路」に変わりました。

堤防沿いの道も舗装路へ

その舗装路もやがて砂利まじりのダートに変わったりして。

こうなってくるとどちら(堤防沿いの道なのか田んぼ道なのか)が「大規模自転車道」なのかわからなくなってきます。

タイトルの「勝手に」はこの時点で思いつきました・・・・

やがて「サイクリングロード」へ

暫く走っていると真新しい、いかにもサイクリングロードという場所に出くわしました。ロードのようにデリケートな自転車に乗っている方や走りそのものを堪能したい方はこちらを起点にすべきと強く思いました。

俺的涸沼自転車道の起点

突然現れた真新しい自転車道

写真の通りの真新しい舗装路です。更に加えて、すぐ側に案内標識がありました。

茨城県道500号線

そうです。ここも間違いなく「涸沼自転車道」だと分かりました。場所は茨城県道50号線と涸沼川が交差する辺りです。

補足しますと、涸沼の辺りはよく走っているのでこの場所はよく知っています。一昨年も昨年の秋にもここを通りましたが当時は工事中でした。推察ですが東日本大震災の復旧工事を行っており、今(平成26年5月18日現在)はその工事も終わったという事なんでしょう。

そのままサイクリングロードを進みます。やがて涸沼川は「涸沼」へとその姿を変えました。

涸沼

暫く湖岸沿いのサイクリングロードを走ります。

涸沼沿いのサイクリングロード

涸沼の景色を堪能しつつ走り続けますと、サイクリングロードは突然の終わりを告げます。

サイクリングロードの終わり~その1

ムムッ、さすがに私有地ではこれ以上サイクリングロードを延長するのは無理ですね。そのまま画面で言えば左方向に自転車を押して進みます(砂利道だから)。

するとすぐに一般道に出くわします。

茨城県道106号線

茨城県道106号線

茨城県道106号線を涸沼沿いに進行方向へ(東方向へ)進みます。

この道は何度も走っていますが、交通量が少ないため自転車にとってはとても走りやすい道です。こんな近くに大規模自転車道がある事に気づいてさえいなかったのも、別にその必要がなかったというのも理由の一つです。実際のところ、この道は水戸周辺では珍しいロード乗りの方をたまにですが見かけます。

一方、ここから先は「茨城県道500号線」の案内は一切見ることがありませんでした。

「勝手」な理由の二つ目はそれです。繰り返しますが、「本当に大規模自転車道なの???」

涸沼自然公園

暫く走っているとY字路に出くわします。

涸沼自然公園への分岐点

ここは進行方向右へ(湖岸道路方向へ)進んでください。

暫く走りますと進行方向左に「涸沼自然公園」が現れます。

涸沼自然公園

涸沼自然公園は管理事務所で記帳すれば誰でも無料で利用する事ができます。

トイレもドリンクの自販機もありますし休憩する場所には困りませんから、是非ここで一休みする事をお勧めします。

ここには周辺の観光マップがありましたので写真に収めました。

周辺の観光マップ

今回の旅の終点は先の図で言えば右上の「アクアワールド」の近辺。まだまだ先は長そうですね。

涸沼自然公園

さて、公園を出て再び道に戻りますとすぐにT字路に出くわします。

T字路

ここは進行方向右(水戸・大洗方面)へ進みます。

私自身も明示的な根拠があるわけではありませんが。しかしながら起点や終点を考えますと、「涸沼(あるいは涸沼川)を東方向に走るはず」という、ごく当たり前の推察にもとづいて走っています。

広浦(ひろうら)へ

しばらく走っているとまたもやY字路に出くわします。

広浦と、水戸・大洗の分岐点

ここは「広浦」方面へ進んでください。

と、ここで賢明なる読者諸氏はこう思われるかもしれません。「今回の終点は大洗町だよね?だとすれば大洗方面へ進むべきでは?」

はい、お説ごもっとも。

但し、私はこの辺りは何度も走っています。それが故に「水戸・大洗方面」へ走っても「涸沼自転車道」らしきものには出くわさない事も知っています。

それが故に今回は広浦の方へ(初めて)走ってみたのです。

広浦と自転車道の終わり

そのまま道なりに走っていると、なんだかちょっと開けた場所に行き当たりました。

広浦らしき場所

おそらくはこの場所が広浦なのかと思います。

そもまま道なりに進みますと道路は左方向へ直角にカーブし。そしてすぐに変速Y字路に出くわします。

変速Y字路

ここは矢印の方向へ進みます。

その場所の地図

するとまもなくサイクリングロードに出くわします。

再び現れたサイクリングロード

もはや「茨城県道500号線」の案内板も何もなくなっていますが。さすがにこれはサイクリングロードでしょう。そのまま進みます。

整備されたばかりのサイクリングロード。その2

涸沼沿いに直線的に整備されたサイクリングロード。中央分離線もありますし、眺めも最高。

そのまま進みますと、やがて「涸沼」は再び「涸沼川」へとその姿を変えました。

涸沼から涸沼川へ

そのまま進みますと真新しいサイクリングロードは、やがて古びたサイクリングロードへとその姿形を変えました(元々の姿に戻り?ました)。

古びたサイクリングロード

かろうじて舗装は残されているものの、これまで走ってきた道とは打って変わって起点近辺の状態と同じです。

推察ですが、これまでの真新しい舗装路面区間は「3.11東日本大震災によって壊滅的な被害を受けたが故に改修せざるを得なかったのでは?」と思っています。

サイクリングロードの終わりと一般道と

そのままサイクリングロードを走っていると、それは突然の終わりを告げました。

サイクリングロードの終わり

辺りを見渡してもこれまで同様に「茨城県道500号線」の案内らしきものは見当たりません。

ここで私は次の事実から涸沼川を渡る橋を探してそちらへ進みました。

茨城県道106号線の橋

そのまま橋を渡り道なりに進みますと次の光景が見えました。

県道106号線から涸沼川を眺める

もはや涸沼川自転車道(茨城県道500号線)でもありませんが。結果として(そしてほんのちょっとだけ)涸沼川が見えましたので、ここも「勝手に」涸沼自転車道だと決めつけて走り続けます。

やがて県道106号線は県道2号線との交差点へ。そのまま進行方向左(アクアワールド大洗方面)へ。

尚、大洗の見所につきましては別のページでご案内していますので、そちらを参考にしてください。

そして終点へ

終点と言っても「大洗町岩井町」と、これまた漠然とした地名しか分かりません。

そんなわけで近隣の一番有名な場所でありロードパークもある海門橋を「勝手に」終点と決めさせていただきました。

海門橋

感想

これまでにも様々なサイクリングロードを走ってきましたが、この涸沼自転車道は驚きの連続でした。

これまでの経験からサイクリングロード、特に大規模自転車道に関しては次の点を認識しています。

しかしここ涸沼自転車道に関して言えば、歩行者・自転車専用区間だけとってみても自転車はおろか歩行者もいません。

このサイクリングロード(歩行者・自転車専用道路)は、一体全体なんのために作られたのでしょうか???

私見ですがこの道はけっしてわざわざ走る価値はないと思います。

今回は一応「大規模自転車道」である事に加え、様々な問題提起の意味でも敢えて掲載させていただきました。


庶民チャリダー

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