印旛沼自転車道

印旛沼自転車道は大規模自転車道の一つで、「一般県道八千代印旛栄自転車道線」と言います。完成すれば全長約27キロの自転車道となりますが、利根川〜長門川の区間がまだ未完成です。

とは言え、北印旛沼と西印旛沼、それらをつなぐ水路の部分は完成しており、沼の風景を楽しむには十分な完成度となっています。

地図はこちら

今回は利根川の印旛水門から長門川沿いの一般道を走り、北印旛沼→水路→西印旛沼の区間を自転車道を使って走ってみました。

印旛水門〜長門大橋

つくばから若草大橋を渡って利根川へ。川沿いのサイクリングロードを下流へ走っていると印旛沼水門が見えてきました。

印旛水門

長門川を眺めてみますと、利根川から印旛沼に向かって右側の土手沿いに道路が見えましたので、こちらを走ってみる事にしました。

長門川

この道は住宅街の中の一般道と言った趣で、車はほとんど通っておらず、代わりにロードやらMTBやらのスポーツ自転車がちらほら。川が見えなくなると近づく道を探しながら、どうにか長門橋に到着。帰り道に分かった事ですが、若草大橋を渡って来た自分にとっては、県道68号線を走って来た方が分かり易かったですね。

近くのコンビニで水分と食料補給。幸いな事にトイレも拝借できました。

長門川

長門大橋から川沿いに印旛沼の方へ進みますと、やがて車止めと県道を現す標識がありました。

県道406号線

ようやく自転車道に到着です。以降は道に沿って走り続けます。

北印旛沼

程なく北印旛沼に到着しました。物凄く大雑把に言えば丸いというか正方形に近い形であるためか、とても広く感じました。どうやら私は対岸との距離で大きさを実感しているようですね。

北印旛沼

さて、この辺りでは道幅は狭いものの、自転車や歩行者の数も少なく、かつ、見通しがよい事から快適な走行が楽しめました。

見た目の広さの実感とは裏腹に、走ってみるとあっと言う間に北印旛沼と西印旛沼を結ぶ水路に到着です。沼を一周するとなるとかなりの距離のハズですが、半周しただけですからね。それほどの距離があるワケでもなく。

水路

特に代わり映えのしない水路を眺めながら走っていると、なんとも風光明媚な場所に出くわしました。両側の丘を跨ぐように二つの橋が架けられています。ちょっとした渓谷の趣。

水路

しばし眺めに見入った後に、何気なく横の山肌を見ると、なにやらプレートが埋めこまれていました。水路の工事時にナウマン象の化石が発見されたそうです。

ナウマン象発掘のプレート

ほぼ全身の化石が発見されたのは国内ではここが初めてで、国立科学博物館に収蔵されている程です。

改めて出発。この区間はコース中唯一、若干の傾斜があります。やがて西印旛沼に到着。

西印旛沼

双子公園

サイクリングロードに沿って橋を渡ると公園が見えました。トイレとベンチあり。飲めませんが水道もあります。大勢のサイクリストや親子連れが休憩していました。

ナウマン象の親子の像

時刻は午前11時半。つくばを出発して以来、全く座っていませんし、お腹も減ってきました。ここで食事にする事に決定。先客に挨拶をしてベンチに腰かけます。先客は茨城県利根町(私が渡ってきた若草大橋は利根町にあます)在住。

同じ県民同士という事でいろいろと話しこんでいると、その方は今年1月にクロスバイクを購入。まだ4ヶ月しか経たないのに、キャンプ道具を積んで利根川CR完全制覇を果たしたそうです。

自分も40代後半に自転車を始め、実質2ヶ月もしないウチに100キロ越え/1日をやるようになって、周りからかなり驚かれたものですが。しかし、上には上がいるものですね〜。

来年は定年だが職場には残らず、定年後は自転車で九州一周を計画、余力があれば四国でお遍路さんをするつもりとの事。更に、バイクで世界一周する事も計画していました。何よりも夢(というよりは近く実行される現実だと感じます)を語っている時の目の輝きが素晴らしくて、話を聞いているこちらまで嬉しくなってしまいました。

何事もやる気と、まずはやってみようという勢いが大事なんだろうなぁ、と、深く感銘を受けました。

そして、自分より10歳以上も年上の方の元気ぶりを見て、自分もこれまで以上にチャレンジしよう&楽しもうと思いました。

佐倉ふるさと広場

食事と十分な休憩を取って出発。CR沿いに走っていくと、やがて佐倉市の案内板が。程なく、風車の見える公園に着きました。

佐倉ふるさと広場の風車

この風車は風の来る方向に向きを変えます。中に入って見学する事もできますが、風向きによって出入り口が変わります。風がなければ風車は周りませんし、周っている時間帯も決まっているようです。

風車の内部

ここには屋形船もありますので、時間と機会があれば印旛沼巡りを楽しむのも一興でしょう。印旛沼の佐倉市側のCRは、堤防(盛り土)よりも低い所を走っていますので、実は沼の景色がよく見えない場所もあるのです。

屋形船からの西印旛沼の眺め

実にたくさんの川鵜や青サギを間近に見られる事ができて、楽しいですよ。

ここには売店とトイレ、ベンチやらの休憩場所、そしてレンタサイクルもあります。ここも大勢のサイクリストで賑わっていました。

いよいよゴール

自転車道の起点へ向かってひた走ります。道の途中で「金メダル」やら「高橋尚子」やらの文字が断片的に読める杭(?)が。印旛沼自転車道の一部は、金メダリスト高橋尚子さんがトレーニングに使っていたようです。

その他にも「カミツキ亀に注意」などの案内板も。

やがて沼は幅が狭くなり、沼というよりは川?といった景色に変化します。

そして、本日のゴール地点に到着しました。

0キロメートル表示

印旛沼自転車道の0キロメートル、言い替えればここが起点です。終点から走ってきた自分にとってはゴールですね。ようやく到着しました。手賀沼自転車道自体の距離はさ程でもありませんが、つくばから通してみると長かったなぁ〜。

ゴール付近の手賀沼

ストレッチをしたりベンチで休む事しばし。とても気になる事が一つ。ほとんどのサイクリストはここでは停まらず、その先へ行くのです。

なんでかな〜?

コンビニで買った地図を見ると、この先は新川。そのまた先は花見川となって、最後は東京湾に注いでいるようでした。それじゃ、行ってみるか!

オマケ。新川サイクリングロード

新川沿いの道は自動車進入禁止の遊歩道でした。

新川サイクリングロード(遊歩道)

こちらは散歩やらウォーキングの方も多く、また、路面状態もあまりよくなく、道幅も狭い事から徐行しながらの走行です。

疲れもあって道の駅やちよで休憩。出発しようとしたら後輪がパンクしてました。今日の旅はここまでで終わりとしました。

感想

距離はさ程ではないものの、さすがは大規模自転車道。休憩所などの充実ぶりはさすがですね。更に、茨城県とは人口密度が違うせいか、実に大勢の自転車に出会いました。

特に印象深かったのが、クロスバイクやMTBの多さでした。つくばのCRやら筑波山近辺で、スポーツバイクの圧倒的多数派はロード車。ヘルメットにサイクリングジャージにレーパンにSPD-SLに、というのが制服とも言えるような状況です。

クロスやらMTBはかなりの少数派でして、平地のCRは勿論、舗装路のヒルクライムではいないに等しいクロスとMTB車。でも、ここでは大勢の非ロード車に出会いました。

道幅は狭いものの、路面状態はよく。亀やらヘビやら毛虫やらがCRを横断しているし、川鵜はたくさんいるし、樹木の緑はたくさんあるしで自然を大いに堪能できます。

お世辞にも綺麗な水とは言えませんが、それでも生き物の営みを、水の力と有り難さを実感できる旅でした。

何もサイクリングロードの最初から最後まで走破する必要なんてありません。自転車である必要もありません。

行く機会のある方は勿論、近隣にお住まいの方も、是非是非、歩きやらジョギングやら自転車やらで、この素晴らしい自然の景観を楽しむ事を強くおすすめしたいです♪


庶民チャリダー

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